競技かるたの魅力 ~音の世界で千年の時を超える~

競技かるたは「小倉百人一首」のかるた札を使い、二人で対戦する競技です。

競技かるたの魅力の一つは、千年前に歌われた和歌を使っていることです。競技かるたが広まったのは百年ほど前で競技としての歴史は浅いですが、老若男女問わず時を超えて千年前の人の心に触れる競技は、ほかにありません。

 

文化的な競技に思えますが、競技かるたは脳、耳、腕、腰など、体全体を使う競技です。特に脳は試合の間、目まぐるしく変わる札の配置、決まり字などを常に更新していかなければならないので、酷使します。札が読まれる瞬間は会場が無音になり、頭を真っ白にして読手の声だけに集中します。そのため「頭を無にする」と「頭で考える」を約百回繰り返すことになります。

相手の心理を読み揺さぶる心理ゲームでもあり、将棋や囲碁とは違ったスポーツ性を有し、ほかのスポーツとも違う独特な競技です。

 

 

詳しいルール

百枚の札の中からランダムにとった五十枚を二人で二十五枚ずつ自分の陣に並べ、十五分でその札の位置を覚え、札の取り方をイメージします。

読手が札を読み、早くその札に触れるか、決められた範囲(競技線)からはじき出せば札を取れます。相手陣の札を取ったら一枚送り、早く自陣の札が無くなったほうが勝ちです。お手付きをすると一枚送られます。